「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

2021年11月のブログ記事

  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 狸の水汲み 今は谷からきれいな上下水道引いてあるけど、昔はこのへんは日高川の水汲んでのんだんや、しかし、大水の時は川にごるので、このしもに岩の間から清水がちょろちょろ出とるその水を桶をにのて下の家からもかみの家からも汲みにいくんやの。水すくないので桶にためるの時間かかるは、そい... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 頭をさげる狸 むかしは昼でも畑や山で仕事しとると、どこかの人が来てとっと頭さげるんやの、荷物もった女の人なんぞ、前の方へ来て頭さげる、ちいと近付くと後にさがる。崖のあたままでいて落ちたりして人さわがし、色々ななことしてだまかされたもんや、けど、だんだん居らんようになったんじゃ。

  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 白狸 実際あったという話じゃ。甲斐ノ川の熊という人が、炭焼きをし、うちから嫁さんもつれ子もつれ弟子も一人連れて炭を焼きおった。 それは、大きな炭山じゃが、けど、誰も買う者がない。なぜ、ええ買わんにゃというと青大将がおって騙されるからええ買わん。ほいで、熊という人が、弟子と家内と... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    今月のお薦めの本で紹介?させていただいた本です。 正倉院 古代の素晴らしい文化を伝えている宝物 古代の奈良には華やかさが少なく感じますが、この宝物はそれを超越したものを感じます。 私は奈良薬師寺薬師寺西側で奈良 特にならの民族学の書物を結構多く有してご覧頂ける喫茶店をしています。 ほんとに住宅地の... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 狸の穴 祇園さんの山に、狸の穴あるんやということいで、二人ほど行って、掘りやってんとう。ほいたら、ひと休みしやったら、「こんにちは」いうて、おじいさんの人が来て、「あんたらえらいことしよるけど、何をしよるんぜ」」ていうさかい、「わしら、狸掘りに来たあるんや」いうたら、「なんとま... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 狐か狸に化かされた話 むかし、忠次さんと子の姉さんのこはるさんがはめて子供を産んで、わしら三人ほどで、それを迎えにいって、夜おそうなってしもうて、しばらく行きやったら、すぐそこで人声が聞こえてくるんや。あぁ、もうこはるさんらそこまできたあるさかい、ここでちょっと待とうかいという... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 狸 うちのお父さん二十一のとき徴兵検査に行かなんさかい、行って山越えて晩に帰ってきたら、魚いっぱい、鰯いっぱい買うて帰ってきたら、そこまできたときによ、えらい軽いなあって後ろ見たら、魚一匹もなかったってよ。そしたら、そこの柳瀬からここまできれいなね、ボンボリみたいな火いっぱいつ... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 きつねつきの話」 わしが、子供のとき、おじいさんが大病にかかって、狐につかれたんやということで、しばていいう所からおがむ人が来てポンポン太鼓たたいて、みょうけんさんおがんだんやのう。 そしたら、夜明けがた、赤と白の狐がくらいという家のはたを通って、峯の方へにげたということや。ほ... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神の民話」 稲荷の化身 昔の人の言うのみね、普通の野キツネは人をよう騙さんちゅうの。昔、たいてい店屋するものは、伏見とか玉置さんとかっていう所から稲荷さんを受けて来るんやの。そいたら、昔、チギちゅうのあっつろ。それで計る時には、この稲荷さん、分銅へかいつくちゅうんやの。また、米やなんかは... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 狐はビワの葉が嫌い 狐ついた人の寝室にビワの葉ァ敷いたらない。その上へ寝らんちゅう。無理に寝かしてもこけ出るとゥ。狐はビワの葉ァ嫌やわ。

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 きつねの話 きつねの話はいろいろあるで、もうまあ、生れて七〇十数年、記憶も薄れて忘れ勝ちやけど、質問されると、え、え(頭)へ沁みとるさか、ジーと浮いてくら。 狐の魂が人間にのりうつって、しゃべるとかいう様なことも現実にあったんや。その人の名前出いてもかまな、その人あとうに土にな... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 集団で狐にだまされた話 これは、大正年間になってからの話じゃけどね。みんなで芝居を見た。小園の前の畑だったんじゃろなあ。そいで、みなおらんさかちゅうて、方々訪ねにいて、背中たたくまで知らなんだちゅわな。庚申さんを祠っての時やった。わしらのとこの親父らもその芝居見たんじゃ。全部で... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 狐にだまされた話 今こそ道が、ずっと一筋に車通るようになってますが、昔はここまで来るのに二里ほどあるんですかなあ。その半分はほとんど坂道、下ったり上がったりね。それは小学校を卒業してからやったけどね。湯ノ又に鍛冶屋さんがあって、道具たのまれたのであって、ほいて、こっちから上がっ... 続きをみる

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    「紀州の龍神民話」 ローソクを売る狐 22年(明治)の水害までにゃ、このあたりは、こがな道(舗装道路)もなくカミソとか茶とかのはたやったんや。そこを、その、なんや、夜に畠へ来るまで、どがいにしとっても提灯を明かしたる蝋燭をキツネに取られたな。もう、よう心得とる者は、提灯をずっと上に上げるか、土にひ... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 地名 瀬戸の滝 向いの谷に、瀬戸の滝という大きな滝があるんです。その滝壺に大きな洞穴がある。ものすごいもんですけども。、 そこで山の仕事しとるもんカシキがメッパ(ごはん入れる物)を流してしもて、それが大きな洞穴へすいこまれた。ところがそのメッパがここの東の上のハザという在所の吹... 続きをみる

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    「紀州の龍神民話」 娘と四人の番頭 昔、あるところにな、大きな見代の分限者がおったということやが、そこにたいがい賢うてきりょうのいええ咲(さと)ちゅう一人娘がおったんや。そいでその娘が年頃になってきたんで、婿を取らんなんようになって、まあ養子を探いてたんや。というても仲々見つからんし、わがとこの四... 続きをみる

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    「紀州の龍神民話」 タカゴエをあげるな、ナリモンをなれあすな 昔、ある村へお代官がやってくることになった時、「高声(タカゴエ)をあげるな、鳴物(ナリモン)をならな」っていうお触れが出たらしいん。ところが、みんな字ぃも読めんもんやから、いろいろと相談したらしいけど、そうしてる内に「タカゴエ」っていう... 続きをみる

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    「紀州の龍神民話」 一口話 トンボと蝉がおってのう。トンボはすいすい気持ちよさそうに空を飛びまわっているし、その下で蝉はせっせと食べ物を集めていた。冬がきて、トンボは食べ物に困るようになり、蝉の所に食べ物をもらいに行ったが、蝉は言うのに、「暑い暑いってい言って遊んでいると 冬、食べものがなくなるよ... 続きをみる

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    「紀州の龍神民話」 猿と狐 ここ(鶴が城のふもとにある)にコンヤの池いうものがあるんやけど、そこへ猿が狐に「猿さんここへ尻尾つけといたら大きな魚、大きな鯉がくいつくさかい」いうてだまされて一晩おったところが、冬で水がバンバンに凍りついてしもた。 猿が力んでとろうとしたら、尻尾がプツ根元から根元切れ... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「紀州の龍神民話」 和歌山県民の話の会が山里竜神村に伝わる話を お年寄り」から聞きその語り口そのまま採録されたものです その中の話を昨日のブログから紹介しています。 「姉 いただき」 姉いただきという鳥は姉と二人住んだって、二人で山のイモを掘ってきてね、そいで、そのイモをたべたのに、姉の方がええと... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    今日から 紀州の龍神民話 からお話を紹介します。 「水ひょろ」1 水ひょろちゅのは鳥じゃ。今はないようになったけどね、わしらは子どもの頃はちょいちょいおったで。水ひょろちゅのは赤い鳥じゃの。木の穴へみいて巣するね、これは渡り鳥の一種じゃの。「ヒィヒョロロ」とようなく。ほいで、水ひょろないたら雨が降... 続きをみる

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    気候変動 ウルム氷期 日本の気候がいまのような姿になるさらに一万年前 つまり二万年程前は、ウルム氷期の最盛期でユーラシア大陸や北米大陸の高緯度地域は地域は広大な大陸氷床におおわれていた。ユーラシア大陸氷床の中心部はスカンジナビア附近にあって厚さ4000㍍にも達していたと推定されており、大量の水分が... 続きをみる

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    気候変動 筆者が手で集めた表です 気温の変化です

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    気候変動 昨日に続きです。 日本の気候 われわれは今、毎年春の強風 梅雨の長雨 夏の炎天 秋の台風 それに冬の大雪と、この国土の四季の気象の移り変わりを体験している。日本の四季の気象の移り変わりが、ほぼ今我々が年々体験するようになったのはいまからおよそ一万年前のことである。 最近の地史学の示すとこ... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    気候変動 元気象庁に勤めていた方の手記からです。 平成10年ぐらい 今から25年ぐらい前に書かれたものからです。 ・はじめに 平成6年4月28日付け毎日新聞に、気象庁「異常気象レポート」と題して次の様な事が載っていた。 内容は「温暖化傾向続く」という見出しで 「1990年の冬は平年を1.4度上回っ... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「てんりのむかしばなし」 ざくろの好きな楢の明神さん 外部資料 天理市の中央を南北に貫く「上ッ道」に沿って、櫟本よりやや奈良よりに、大きな銅製の鳥居をもち、境内を石垣でめぐらした楢神社と呼ばれるお社があります。 この神社は、子どもを授けてくださる神様として、遠くからの参詣者が多いところですが、ここ... 続きをみる

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    「てんりのむかしばなし」 朝日寺と隔夜僧 外部資料 天理市の朝和地区、佐保庄町の上街道のまがり角に、朝日という集落があります。今は人家も数戸ですが、昔、ここに有名な朝日山円通寺という大きな寺がありました。この寺は街道すじにあったため、旅人はその寺に寄って休み、傍の店で4,あたたかいどうじょう汁を食... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    今月のおすすめの本 今月15日まで開催されている 正倉院展 貴重な宝物が紹介されています。 当店では この宝物を守ってきた人々のお話 その研究されてきた人々の 今の我々が考えられない驚きの話などの書物を所蔵しています。

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    「てんりのむかしばなし」 「乙女の松としかの足あと石」 昔、常陸の国より春日さんが、白い鹿に乗って、奈良へお越しになりました。今の名張付近を通り、宇陀、阿部を過ぎ、山の辺の道へさしかかりました。ちょうど天理市の乙木のところで、大きな石に腰をかけ、お休みになりました。そこには大きい松の木があり、涼し... 続きをみる

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    「てんりのむかしばなし」 寒つばな 永原、福智堂あたりの畦に、寒中に穂を出す大変免ずらしい植物があります。植えることもなく、そこだけしかないという不思議な植物です。また、寒中にしか穂が出ないので、「寒つばな」ともいい、鉢に見えるような感じの、つんつんとがった形をしています。 昔、十市氏は竜王山に城... 続きをみる

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  • 薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

    「てんりのむかしばなし」 馬の足形 布留川の畑の井出というところより少し下手の高橋に俗に、馬の足形という淵があります。 そこはむかしの布留社の神馬の通行道で、休憩したからとも、川を渡った足形が残っているとも言われています。

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