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節分の春日大社の万灯籠

外部資料

春日大社の社伝に神護景雲2年(768)藤原氏が鹿島から武甍槌命(たけみかづちのみこと)香取から経津主命(ふつぬしのみこと)河内から天児屋根命(あめのこやねのみこと)比売神を迎えにここに祀った神社で、藤原氏の氏神である。武人や一般人からの信仰もあつかった春日大社には三千の灯篭がならんでいる。それが二月の節分祭と八月十四、十五の中元疫神祭に一斉に点火される。
現在石灯籠が二千余り 釣り灯籠が千余りある。元禄十五年(1702)の調査の台帳によると合わせて千七百七十八 元治元年(1864)の記録では二千珀五十三基となっており、次第に増加した状況がわかる。最も古いのは木製釣り灯籠 長暦二年(1038)二月、宇治関白藤原頼通の寄進した瑠璃灯籠である。石灯籠では若宮社の南方にする保延三年(1137)六月二日関白藤原忠通の寄進したという柚木(ゆのき)灯籠である。なかには春日講とか藤原講とかの講の組織から献灯したのもあり、また、春日灯籠、御間型(おあいがた)、祓戸型(はらいどがた)などの特徴ある灯籠も多い。
これらの三千の灯籠は、明治維新まで灯明田として千六百五十石の知行があり、灯籠奉行二人、同加役三人のもとに、四十五人がこれを支配した。灯籠の障子は毎年正月前と八朔(陰暦八月一日)前とに張り替える例である。
うっそうと生い茂る老樹のあいだに立ちならぶ古い雅な石灯籠、また朱塗りの回廊に行儀よくならぶ精巧な釣り灯籠が、のこりなく点火された美しさ、ほのかに照り映える社殿の荘厳と相和して、荘厳と優雅な 王朝時代のはなやかさをしのばせる。石灯籠の密集っする南門付近で若宮社に続く御間道の灯の続く様は、神秘的である。

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■℡  0742-43-8152
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