「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「紀州の龍神民話」
きつねの話
きつねの話はいろいろあるで、もうまあ、生れて七〇十数年、記憶も薄れて忘れ勝ちやけど、質問されると、え、え(頭)へ沁みとるさか、ジーと浮いてくら。
狐の魂が人間にのりうつって、しゃべるとかいう様なことも現実にあったんや。その人の名前出いてもかまな、その人あとうに土になっとんやからかまんねけどね。
狐はだますんやないで、だまされて魚とられるんやないで。
狐に魚とられるいうのは、再三、再四、あったな。宮代からこの橋川越す道も、滝頭から小川〇〇さんの下まで四っ程あんのじゃ。どこの 道でもやられる。どこいっても「わしゃ夕べ宮代で魚買うて、負うて来るよったら、かー昔渋した合羽あっつろよ?あれょ着てかーシトシト濡れもて行きよったと思たら、もう背中へ負うとった箱へさして入れとった魚ぬかれて無かった」て
天候の不安な日には、一米四方位の合羽、たとんで腰いつけっとた訳じゃ。傘ちゅな一々よう買わんさかな。大正時代にゃ不塩ちゅょなもな無かった。

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