薬師寺近くの うのんか ら大和気象歳時記
薬師寺から少し離れて
「昔むかしの笑いばなし」から「牛」です。
むかしむかーし、あるところに、ものぐさ息子がいたそうだ。
畑に出て働くでもなし、一日中何もせずに、ごろごろ寝てばかりだったそうな。
そんな息子の様子に、おやじはとうとう腹を立てた。
本のさし絵から
「このドラ息子めが、少しは仕事をするもんだあ、むだに飯ばかり食ってないで、何ぞ銭もうけでも考えたらどうだ」
「あいあい、おやじどん、おらも銭もうけは考えとります」
「何だとォ、食って寝るばかりで、いったいどうして銭がもうかる。」
「あい、せめて牛になって車でもひこうかと思うとります。」