「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

今日のお話も 「奈良昔ばなし「」からです
長いわらじ

むかし、いじわるなおしゅうとめさんのいる家へ、およめさんがきました。その家には、まだ およめにいかないむすめがのこっていて、おしゅうとめさんと、およめさんの両方に、あることないこといいふらすので、みんな、つんつん、けんけんして、家のなかが、おもしろくありませんでした。あるとき、およめさんが、夜なべに針仕事をしていたら、おしゅうとめさんが、火ばちのそばにすわって タバコをすいながら、「なにかいじわるいってやろ。」と、およめさん」のほうばかり見ていました。それで、タバコの灰がひざにおちて、ぶすぶす、くすぶってきたのもしらないでいました。それを見たむすめは、「また、わるさをする気だぞ。ひざがくすぶっているのもしらんと。」と、くすくすわらってみていたので、ごはんをそとへばかりこぼしていました。それを見た家の主人は、「むすめは、つげ口ばかりして、ふたりのなかをますますわるくしているから、たまにしかられるのもいいわい。」と、主人は、あたまをかくし、おしゅうとめさんは、ひざがあついのでとびあがるし、むすめは、しかられまいとして、こぼしたごはんのうえにしりもちをつきました。それをみたおよめさんは、はしっていって、おしゅとめさんのひざのくすぶりをけし、むすめをしかりました。それから、かるく主人をにらむと、ながいわらじをもちあげて、「ぷっ。」とふきだしてしまいました。およめさんが、あんまりわらうので、そのうち、おしゅうとめさんも、むすめも、じぶんたちのしっぱいがおかしくて、いしょにわらいいました。

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