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#薬師寺花会式 3月25日~31日

外部資料

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3月30日から4月5日にかけて本尊薬師如来に国家の安泰と五穀豊穣・万民豊楽を祈る法要が行われる。古くは2月に行われていた行事で修二会と呼ばれていたが、堀河天皇の嘉永2年(1107)皇后が病気にかかられたので、この寺に平癒を祈願されたところ、まもなく全快された。天皇・皇后はよろこびのあまり、宮中の采女たちに造花十種をつくらせ献花された。それ以来、毎年2月3日を花会式と称し献花が行われて来たが、元禄年間に古来の修二会にこの花会式も加わり、現在のように4月に行うようになあり、一般にこの法要を「花会式」と呼ぶようになった。
この法要は過去に犯した罪・穢れを本尊薬師如来に懺悔し、その功徳を讃歌し、天災他異の消除、玉体安隠、伽藍安泰、仏法興隆を祈願する行法で、日中・日没・初夜・後夜・晨朝と毎日6時の行法が厳修される。5日の結願の日には鬼追いの儀が行われる。
この法要は薬師寺悔過の作法によって行われる。時導師の礼拝にはじまり、唄・散華・梵音・錫杖とつづき、薬師如来に絶対帰依と五体を投地した後、一切有情の病患をのぞき利益と幸福を祈願、さらに、天災地異の消滅、五穀成就などの諸願が行われる。それがすむと懺悔文の朗読とない、次に練行衆の堂内三周の行動のあと咒師による諸神の勤請がある。頭巾をかぶった咒師が刀をかざして小刻みに堂内を回り、四方の神々を勧請し、さらに鈴をふりながら再び堂内を一周、牛玉加持の偈が高らかに誦せられてこの法要はおわる。
堂内の行法が終わった後、五日の夜、鬼追いの儀がある。境内灯は全部消され、大法螺と鐘の音が境内にひびきわたると、松明をかざした黒(父)青(母)赤(子)の鬼が親子の盃をすませて一匹ずつ堂外にあらわれ「やー」と大衆にむかってさけびながら堂をまわる。
この法要に、堂内は梅 桃、藤、山吹、桜、椿、菊、百合、杜、牡丹の十種の造花で壮厳される。この造花は特定の人々によって造られ、薬草で着色されるので、法要の終わった後、信者たちに分配され、虫除けとしてタンスなどにおさめられるという。


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