「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

東大寺 二月堂 お水取り

外部資料 若狭井

松明の竹
修二会
3月1日からいよいよ本行がはじまる。1日は特に午前2時から食堂で行事の戒律を守るために授戒作法があり、その後、二月堂にあがって堂内を荘厳し、火打ち石で浄火をおこし、宝前の常灯に火を点ずる一徳火の作法がある。
本行は毎日正午から夜の零時過ぎまで、日中 日没 初夜 半夜 後夜 晨朝の六回にわたり行われる。各時の練行は多少の相違はあるが、惣礼に三礼文が唱えられる。供養文 如来唱があった後、冷たい堂内を練行衆が散華しながら行道する。その後、十一面観音の功徳をたたえる十一面観音悔過がはじまる。南無観自在菩薩・南無観自在・南無観といろいろの節で一称一礼しながら何十回も唱える。この間に代表者が礼堂に出て五体板に膝をなげかける。その後、五仏の称名・大懺悔・小懺悔・発心・心経・廻向文などがあって日中の練行はおわる。
こうした 練行が日没・初夜・半夜・後夜・晨夜にも行われ、初夜には全国49か所にいます明神と一万三千七百余所の諸神を記した神明帳をよみ諸神を勧進する。その後、大導師の祈願が行われる。
この練行が十四日間,繰りかえし繰かえしおこなわれるが、五日は実忠和尚の忌日にあたるので特に天平の昔から現在に至るまで東大寺に関係の深い方々や、この練行に参加した練行衆たちの名を記した過去帳を読み上げる。十二日にも行われる。なおこのほか走りの行法というのがある。この行法は仏面を念じつつ「南無頂上」「南無最上」と唱えながら内陣を走り回る行法で、はじめは差縣(さしかけ)をはいたまま内陣を回るが回を重ねるにつれ、だんだん早くなり、ついに差縣をぬいではだしとなり、ケサを巻き上げ咒師の定めた回数だけ内陣を走り回り、最後に礼堂に出て五体板に膝をつく。
この行法は実中和尚が弥勒菩薩のおられる兜率天で行われている聖行を拝し、これを人間の世界に伝えようとしたが、兜率天の一日は人間の四百年にあたるもので、これを走って行う
ようになったという。
七日に小観音を礼堂に安置する儀式がある。二月堂には大小二体の十一面観音(秘仏)が本尊としてまつられているが、そのうちの小観音は実忠和尚が生身の十一面観音を祈請され、浪速で迎えられたという一寸八分の観音像で、この漢音を内陣から礼堂に再び移す儀式である。小観音を安置した厨子を秦楽のうちに礼堂に移し、後夜の悔過の間に再び内陣の本尊の正面にかえすのである。この日にも走りの行法がある。
なこのほか十二日の初夜には、「かご松明」と称する大松明を道案内として練行衆の上堂する大松明と、過去帳の朗読、若狭井から香水をくみとる「お水取り」の儀式や「走り」「ダッタン」の行法、といった大行事がある。この日は午前四時頃に行が終わる。
十三・十四にも同様の「走り」「ダッタン」の行法があり、最後に涅槃講があって十四日間にわたる本行がおわりをつげる。


■住所 630-8053奈良県奈良市七条1丁目11-⒕
■℡  0742-43-8152

×

非ログインユーザーとして返信する