「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

東大寺 二月堂お水取り
お水取の行法に参加する練行衆は十二月十六日、開山堂での法要の前に発表される。決定後はいかなる事があっても変更されないことになっている。練行衆にえらばれた僧は、二月二十日から戒壇院の庫裏を別火坊とし、ここに練行衆は入る。別火というのはここで使用する風呂やかまど、火鉢などの一切の火を外界と別にし、二月堂の宝前灯明から火をうつしかけ、精進潔斎することで、試別火(ころべっか)と総別火にわかれている。総別火は三日間と決まっており、平年は二月二十六~二十八日、閏年は二十七~二十九日、したがって試別火は二十日から二十六日までで、平年より一日多い。試別火の期間中、各自の室で本行に使用する紙衣(かみこ)絞りや牛玉包紙の作成や、本尊に供える椿花・南天の造花をつくったり、灯心をそろえたり、お供えの壇供餅などをつくる。二十七日から練行衆は戒壇院の大広間に集まり、昼は牛玉紙の裁断や、紋つくりなどし、夜は別室で悔過の声明・神明帳・読経・過去帳読などのけいこや法螺貝の拭き合わせなどを行う。大広間では無言の行で談話は許されないといった厳重さである。
諸準備は二十八日に終わり午後行水と香で身体や持ち物を清め、戒壇院の別火坊から二月堂下参籠宿所に入る。参籠所に入った練行衆は入浴のあと、咒師から祓いを受け、さらに和上から戒をさずかり、三月一日から本行にはいる。

■住所 630-8053奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡  0742-43-8152

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