「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの「うのん」から大和気象歳時記「阪本踊り」

阪本踊り 

外部資料


盆になると、大塔村の阪本、小代、簾、天辻、中原、天川村の塩野 塩谷地区では、風流踊りに夜をあかす。昔は旧盆の17日の前後から、盆の月中および八朔、旧8月15日夜の月見などに地蔵堂や薬師堂、あるいはお宮の庭などで踊られた。
踊りの中に「政吉」というのがある。この踊りは大勢の村人の身代わりになって刑死した中村政吉という義侠の霊をなぐさめるためにはじめられたといい、音頭も政吉をうたっている。数百年前阪本へ淡路から文蔵という木挽(びき)がかせぎにきた。彼は大変美男子だったので、村の娘はみな懸想した。そこで阪本 小代の若衆が、木挽小屋で昼寝をしていた文蔵を襲い簀巻きにして天川に沈めた。このことが淡路の殿様に聞こえ、阪本、小代の男子全員が逮捕され、調べがながびきみな生活に困った。このとき阪本の中村屋に生まれた政吉が名乗り出て 罪を一身に引き受け、村人たちはみな放免された。その恩返しに、4月29日に墓前で踊りを奉納する。
ひろく知られるのに、「天誅踊」がある。白鉢巻に白筒袖、袴の股立をとり、帯刀した男6人 扇を持った女9人がそれぞれ寄って同じ一つの輪になる。勇壮活発な踊りで、幕末に統幕挙兵の先がけをなした天誅組の壮絶と活躍をうたった踊りで、郷土の特色をあらわしている。

住所 奈良県奈良市七条1丁目11-14
電話 0742-43-8152

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