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大文字送り火 8月15日 奈良市高円山

外部資料
奈良の大文字送り火は昭和35年(1960年)8月15日から当時の知事の発願によってはじめられ 36年からは行事の主催が新しく組織された奈良大文字保存会にうつされた。
奈良市の東方、春日山の南につづく高円山の山腹に太く大きく点火される「大」の文字は夏の夜空にくっきりと浮かびあがって、早春の若草山焼きと対称する奈良のもう一編の風物誌である。
大文字送り火は古くから京都や箱根などで行われて、盆の翌日に冥府にかえる精霊を送る行事とされているが、奈良県のは盂蘭盆会(うらぼんえ)の当夜、諸霊を慰めることが行事の精神となっている。「大」の字は宇宙を意味し、諸霊ひいては人を意味し、人体にひそむ七十五法という煩悩性の焼却と、諸霊に供養する清浄心を表したものであるといわれている。


大文字の送り火の場所として選ばれた高円山は、かつては聖武天皇が離宮を営まれた所であり、また弘法大師の師、大安寺の僧勤操(ごんぞう)大徳が岩淵寺を開かれた由緒ある地である。さらに、殉国の英霊をまつる護国神社のま近にある山として、送り火には格好の位置となっている。終戦記念日の日に当たっていることも意義を有する。


「大」の字は、一角の「一」が百九メートル、二角の「ノ)が百六十四メートル 三角の「ヽ」が百二十八メートルで、日本一大規模なものであるといわれている。火床は108穴に松割木を十余束積み上げて、その間には枯葉が入れられる。大の字の中心を金尾といって、ここにはこれからの割木が数組にまとめて置かれている。


この日、午後六時から奈良公園の飛火野で、大文字慰霊祭おごそかに執りおこなわれる。まず、春日大社宮司が斎主となり、奏楽と共に神式の祭典がある。ついで午後七時からは、市内三十四か所の僧侶の出仕による仏式の慰霊祭が行われ、奈良県出身戦没者三万余柱の英霊の戒名が声高らかに読みあげられる。そして、遺族及び一般の線香があって式が終わる。
この慰霊祭の進行とともに、午後8時、高円山大文字の火床は指揮者の合図によって一斉に点火されるのである。これらは高円山にゆかりの山麓の百毫寺町の奉仕によっているという。 三、四分も燃え続ける大文字の火は奈良県各地はもちろん 遠く京都府南部からも望まれる


東大寺燈花会 大文字送り火を見られた後 東大寺周辺でも合掌です。

住所 奈良県奈良市七条1丁目11-14
電話 0742-43-8152

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