「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「神野の民話」から
「天狗松」
頂上三角点付近に大きな松があり、その一本を天狗松と言われてきました。
最近、雷のため枯死しそばに若い松が生えています。
この松は又の名を郡界松とも言い、昔の山辺郡と添上郡の別かれ目になっていました。
また、神野山には昔から多くの財宝が埋蔵してあると伝えられています。それは江戸時代か、もっと古い時代のものか、地表を5メートル掘れば出ると言われます。
そしてその地点は「朝日さし、夕日のただ没する所」と申されています。
つまり夕日も朝日も常にさしている所だということです。
いつだれの手によってそれが求められるか、その内容はどんなものか、単なる言い伝え
ではないような気がします。
神野山はまことにふしぎなロマンの山とも言えるのです。
中性神野山は藤原氏の支配下にありました。l杣となり荘園となり、多くの出役に服してきました。
近世では伊賀藤堂藩の下にあり、砂鉄を掘る役目もしてきたのです。そこで人々はこの山や寺がどこの支配も受けないよう山を六つに分け、分け山として維持したり、神野明神を大塩に移して守ってきたのです。
これらは、ふるさとの我が山を崇敬する、我が寺を取られまいとする必死の知恵と団結力のあらわれであります。

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