大和の自然
大和の火山　③

外部資料

二上火山群は生駒金剛山脈の中間の場所に噴出して層序が複雑であり、多種の岩石や鉱物を含んでいるから、岩石や鉱物を研究するのに好適の場所となっている。主峰の二上山は二峯に分かれ、サヌカイト黒雲母安山からなる。盆地から見るとラクダの背のようすを示し、すぐ目につく。山頂は奈良盆地と大阪平野の境にそびえるので、展望絶桂であり、西北ろくのドンズルボウと称する褶曲した擬灰岩が浸食され、白色の波のような奇勝がある。石器時代の石鏃の原石はこの山のサヌカイトから作ったといわれ、法隆寺の基壇の石はこの山の擬灰岩であり、さらに風化して流れた柘榴石を採取し「金剛砂」を制している。