「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「神野の民話」から
「豊饒の杵と臼」
昔、大和の国は神野山に住む貴族たちの結婚式では、永久にかわらぬ夫婦の契りとして、椿の木で作った杵と臼を胸守りにしました。
この胸守りが何をシンボライズしているかは言うまでもないことでしょう。
なぜ椿の木を用いたかは、ツバキは木の春と書くように大へんめでたい木であることと、椿そのものが陽木であり、性の木として昔からあがめられてきたからです。
スサノオのミコトがイナダ姫と交わしたとき、八千代までかわらぬしるしとして植えられたもの椿でありました。
当地方では、臼はケヤキで作られるが、杵の大部分は今でも昔どうり椿で作るのがならわしとなっておりこの杵と臼を「豊饒の器」と呼んでします。

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