「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

大和の自然
「ユキノシタ」

外部資料

医学の発達しなかったころの田舎の家々では、いつ何時でも薬を手に入れることは決して楽ではなかった。そこでいつでも使えるように薬草の乾物を保存しておいたり、生きた薬木 薬草を庭先に植え込んで応急に備えていたものである。つまり庭先は備急薬草園となっていたのである。備急薬草園は単に薬草に供えるだけでなく、ナンテン ザクロ ユキノシタ サンシチソウ ツワブキ など観賞用として あるいは食用果樹としても利用される。ユキノシタは庭先の湿地に好んで生育し 年中葉が青々としていて雪の下からちらほらみずみずしい葉を表わすことから ユキノシタ と名付けられた。大和では 各地の山ろくまたは 岩上に生育していて ごく普通に見受けられる植物である。
ユキノシタには 無機成分として 硝酸カリ及び塩化カリを含有していることは薬学上誘目すべきことである。
大和では民間では古くから貴重な薬草として取り扱われて 新鮮葉を火にあぶって"できもの”や霜焼けの局部に湿布したり 虫さされの時に葉の汁を局部に塗ったり また漆のカブレには葉を塩でもんで湿布しれいる。
ユキノシタと同様の植物で 花が大の字型に咲くダイモンジソウや人の字型に咲くジンジンソウが吉野地方の渓流の岩間に野生している。

外部資料

大和 伊勢を北限とし四国 九州の深山の岩地に希産するセンダイソウが 北山皮の上流れ西原地方に野生している。ことは非常に珍しいことである。

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