「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和の気象歳事記

大和の自然 大和の気象の話
奈良の地形と気象 
 気温 気温の年変化型は理想的な内陸性変化を示していますが 数字から得られる気温統計だけでは、県内の気温分布の実相を知ることが出来ません。大和平野及び北東丘陵地は、西部生駒金剛山越気流の影響をうけて、気温編変化を起こすが、吉野山間部とくに奥吉野区域はこれら 一般気流の影響を受けるというよりも、むしろ土地自体のふく射による変化が大きくきている。したがって奥吉野の谷地で比較的多い地と少ない地とで冬期の気温下降度を著しく異にしている。地勢上、雲の出やすい寺垣内や小原などでは冬季にははなはだしく気温は下がらない。一方、洞川や上北山河合のように、割に晴間の多い個所は、1月2月のころ著しく気温が下がる。しかし夏の期間は熊野路の潮風気流の影響をかなり受けて、ふく射現象はやや影をひそめる。これは夏の気象を支配する南方の高気圧の勢力圏が高いからである。このような事実は従来あまり明らかにされなかったことで、動植物の分布その他と並行して その機構を詳細に調査しなければならない。
奈良市 南之庄 寺垣内の三地の気温変化を考えると奥吉野の気温が高いことがわかる。都祁 宇陀方面の丘陵高原地の気温は低く、ことに冬季は季節風のため風も予想外に強い。大和平野各地はだいたい奈良に似たようなものである。県内各地とも8月がもっとも暑く、最寒月は1月2月のうちいずれも甲乙はつけがたい。ところが寒さの象徴である降雪に至っては断然2月、しかも2月10日すぎであるのは記憶に価する。おそらく南方から湿潤気流が多少関与しているためでしょう。

外部資料 少々古いデーターです

霜や結氷現象が早く訪れ、しかもおそくまであるのは、近畿の屋根と称される吉野山間地の気象特性の一つになっている。
だいたいこういう土地の平均気温は低いのが常識であるが そうではないのは日々の最低気温は異常に低くなっても 最高気温のそれほど低くない日がかなり多いから、平均気温としてはそんなに低下しないのである。しかし晩霜による被害面から考えれば これはおもしろくない気象現象である。
以上 降水量と気温の二大気候要素から、大和の気象や気候を考えると 概説的にはとくに目立ったもののない平凡なもののように思われるが、これは統計数値上からのことであって 実際は複雑な底知れぬ未知のものを多分に含んでいるのである。単に表面的な観察だけでは露呈しないもので、ある意味では気象の宝庫とさえていると考えられる。
多武峰を中心とする地域、榛原 長谷の特別地 曽爾 御杖区域 都祁区域 北倭区域 月ヶ瀬方面 あるいは五条市を中心とするい区域 さらに上北山西原や高見山ろく地など みな特殊の気候状態を示して多彩を極めている 気候資源という言葉があるとしたら われわれはあまりにも温和な気候になれ過ぎてしまってると考えられませんでしょうか?

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