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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記 千光寺のお話

千光寺 生駒郡平群 役の小角と滝の大蛇

外部資料
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今より千三百年前のこと、葛城山のふもとの茅原の里に役の小角(役行者)という行者がいて、幼時から山中を駆け巡り、呪文を唱えて修行してました。
青年になったある日、小角は平群の里で清らかに澄んだ小川を見つけました。この水はどこからくるのだろうと、小角は川の流れに逆らって山中へ入っていきました。すると、ごうごうと音を立てて落ちる滝のところに出ました。あたりは昼だよいうのにうす暗く、霊気が漂っています。あまりの大きさに、小角は言葉もなく、目を凝らして滝を見ていました。
すると、滝壺のあたりに、何か動くものがあります。それは長さ三丈もあり、両眼は玉の如く、口から真赤な舌をチョロチョロと出している、恐ろしい大蛇でした。それで小角がかたわらの岩に立ち、右手に錫杖を左手に念珠を持って孔雀明王の真言を唱えカツとにらみつけると、大蛇は少しひるみました。が鎌首をもたげてすぐに襲いかかってきたので小角は右手の錫杖をふるい、大蛇の脳天を一撃したのです。大蛇は長くのびてしまいました。そしてそのうしろに、白髪の老人が現れました。
老人は小角に頭を下げて、「この地は仏の住む霊地だから、ここで修行なさるように」と告げ、忽然と、岩影に姿を消しました。老人の消えた岩には八尺の地蔵尊が立、静かに小角を見つめていました



小角はここ鳴川の地で十年間修行し、千光寺を建立。その後、吉野の奥の大峰山山上ヶ嶽に登り、修行道場を建てました。小角が大峰山上にいた所なので、千光寺を元千光と呼びます。今も、千光寺の行者堂には、この時の大蛇の骨がまつられています。小角が打ちふるったという錫杖も保存されています。
小角には、いつも前鬼後鬼という二匹の鬼がかしづいていました。これは人に害する荒神だったのを、小角が偉大な力を用いて弟子にしたものですが、この鬼たちが使っていた斧というのも、千光寺には残っています。

外部資料

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