「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記 法隆寺のお話

法隆寺

外部資料


「法隆寺は秋がいい、それとも秋の夕暮れがいい」という人がいます。
世界最古の木造建築物である法隆寺。柱、壁、そのそのずべてからかもしだす色あいは、人為的にはけっして作りだすことのできない、ひとり 長い時間の流れのみが生み出すことのできる枯れた色彩です。そんな法隆寺と晩秋の青い空を背景に、柿の実が真赤に熟しているさまは、本当に俳人でなくても、一句ひねりたくなるのではないでしょうか。

法隆寺にはやはり秋、それも夕暮れ時の心にしみる静寂が、似合うのかもしれません。
さて法隆寺は生駒郡斑鳩町にあります。
「いかるが」という地名は、こんないわれから生まれました。
十六歳になられた聖徳太子は、法隆寺建立の地をさがして、あちこち歩いておられました。するとある時、 イカルガというハト(ジュズカケバト・マダラバトともいう)の群れが空に舞い上がり、「この地こそ仏法法興寺の霊地です。」と教えたのです。そこで聖徳太子は、その場所へ法隆寺をお建てになりました。そしてその地は、斑鳩と呼ばれるようになったのです。
そのせいでしょうか、昔から法隆寺周辺の人々は、ハトをとても大切にしていたと言います。大きな家には必ず鳩蔵があり、何百羽ものハトを飼っていました。人が死んで葬式があると、「鳩逃がし」と言って飼っているハトを空に放ちました。ハトのいない家では、よそからハトを借りてきても、「鳩逃がし」をしたそうです。
また法隆寺には、七不思議の伝説が伝えられています。それは、「法隆寺にはクモが巣をかけない」「南大門の前に鯛石とよばれる大石がある。」「五重塔の上に鎖がささっている」「ふしぎな伏線(地下倉庫)がある」「法隆寺の蛙には片目がない」「夢殿の礼盤の下は汗をかいている」「法隆寺の地面は雨だれで穴があかない」というものです。
これらは、ほんとうにそうなのか、また何故そうなのか、謎に満ちた伝説ばかりです。色々の解釈が多くのひとからなされていますが、果たして真実はどこにあるのでしょう
か・・・。


■住所 630-8053 奈良県奈良市七条1丁目11-1
■℡ 0742-43-8152

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