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#節分 法隆寺 西円堂の鬼追い式

外部資料 西円堂

外部資料

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法隆寺では1月1日から⒕日にかけて、金堂で吉祥悔過による修正会があおこなわれるが、2月には西円堂で、1日から3日にかけて国家の安泰と五穀豊作を祈願する修二会が行われ、3日の結願の夜鬼追いの式がある。
西円堂は光明皇后の御母は、橘夫人の本願により養老2年(718)に創建された円堂で、本尊として行基菩薩奉彫と伝える丈六の薬師如来をまつっている。古くから現生利益の如来として信仰が厚く堂内には多数の剣や鏡などが奉納されてあった。
現在法隆寺に残っている『寺要日記』にこの鬼追い式は弘長元年(1261)2月にはじめて行われたことが書かれ、さらに修二会の条に
「諸荘厳餅配分事 堂司大ノ時ノ代官加定 参籠衆五十人、筆師一人、鬼三人、毘沙門一人、年行事二人巳上五八口、御行畢賦リテ御太鼓学衆方末ヨリ六人ハ金剛鈴振形、第七藤太鼓打役、乱声七度之後、鬼三人、毘沙門天(一躰鉾持)堂内二人テ三遍走廻テ出堂、庵室ヨリ出作在之」
昔は堂内で鬼役も同僧によって行われたが、享保の頃(1716ー1736)から斑鳩町岡村大字の人々が勤めるようになった。
鬼に出る人々は一か月前から精進にはいるが、鬼追いは三日の結願の作法が終わった午後七時ごろからおこなわれる。まず黒衣をつけた者が太鼓をうち、他のものは机に腰をかけて加持杖を持ち、金剛鈴かまたは錫杖をふる。このように堂内の鐘・太鼓を乱打すること七度半、これが終わると黒・青・赤の鬼と毘沙門天が古式な服装で羅生門から松明をもって円堂外の壇上につぎつぎと現れる。
まず黒鬼(父鬼)が斧をかついで現れ、斧をといた後、沙主(さず)役から松明をもらい、これを振りかざし円堂外の壇にあらわれると、群集は口々に「こら鬼」「松明こっちへほれ」などと叫ぶ。鬼はますますいきりたって群集をぐっとにらみ松明をひゅうとなげる。群集はあげて逃げまわる。次に青鬼(母鬼)が鉄棒と松明を持って登場、黒鬼と同様、群集めがけて松明をなげる。次に赤鬼(子鬼)は剣と松明を持ってあらわれ、親鬼にならって松明を投じる。その後、毘沙門天が鉾を持って登場し、身振りがおかしくふるまいながら堂を一周してこの行事は終わる。


今年はコロナで中止と出てます。

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