「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

12月年末の奈良での行事の紹介です。
正暦寺の中風封じ祈祷
冬至の日
大和では古くから冬至の日にナンキン(カボチャ)を食べると中風になたないという言い伝えがある。現在も冬至が近づくと店頭ではナンキンが販売されるが、菩提山町の正暦寺ではこの日に中風封じの祈祷会が行われる。
正暦寺は正暦3年(992)関白藤原兼家の子兼俊によって創建された寺で、盛時には堂舎も八十におよぶといった隆盛をきわめた。現在同寺には薬師如来坐像(重要文化財)をはじめ孔雀明王 不動王、僧一阿含経など数々の宝物を残しており、塔頭の福寿院の建物は国の文化財に指定されている。
この寺は古くから真言宗の道場として修正会をはじめ、修二会、仏生会、夏の徐厄祈祷など種々の年中行事が行われたが、今ではあまり知られていない。

外部資料
当日は午前十時から護摩堂に安置されている不動明王の前に多数の塗り箸をさした南瓜を供え、住職や山伏たちによって徐厄の護摩法要がおこなわれる。まず山伏の真言にはじまり、次に信者たちからの厄除け祈祷の護摩木が護摩壇につぎつぎ投ぜられる。この間、参拝者は一人ずつ宝前にてお加持(身体健康の祈祷)をしてもらう。護摩祈禱・お加持ちが終われば、参拝者一同で般若心経をとなえ、住職や説教師から講和があって法要はおわる。その後参籠所で南瓜料理が参拝者に施される。


料理は南瓜ご飯に南瓜汁、南瓜の白和えといったぐあいで、すべて南瓜によって調理されている。食事の際は祈祷された塗り箸を使用することになっている。この箸は食事後、各自自宅に持ち帰り、一年中、これで食事をし、次の年にこの法要に持参して、新しい箸と取りかえることになっている。

■住所 630-8053奈良県奈良市七条1丁目11-⒕
■℡ 0742-43-8152
■✉ honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.com

×

非ログインユーザーとして返信する