「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

ごんざ

外部資料

大和の国中では、秋祭りの宵宮には頭屋(とうや)が祭りのごちそうをつくり、氏子にふるまう習慣が今でもあるようだ。頭屋とは、氏子が一年交代で務める氏神さまの世話役のことである。頭屋の仕事は正月のしめ縄の「とんど」に始まり、「麦秋」、田植えの終わる「さなぶり」や二百十日の無事を祈ったり、田の神を祭ったり、神社に終日おこもりをして日の出を待つ「日待ち」などの世話をするとのことである。そして頭屋の一年間の最後のお勤めが秋祭りのごちそうづくりになるというわけで、これを宮座という。
宮座のごちそうは、まず「ごんざ」をつくり、氏神様に供えたお神酒と共に皆で頂く。「ごんざ」の語源は「権座」つまり神様と共にいただく意味からとも推測される。
小芋 こんにゃく マツタケなど煮物、焼きものはエソの塩焼き(エソはかまぼこになる魚のこと)白和え 案餅をたくさんつくって氏神様に持っていく。
「頭座の晩に重箱下げて」といわれ 頭屋の御ちそうを重箱に詰め込んで運んだと思われる。素朴なごちそうではあるが、氏神様を中心に農耕の祈りと感謝の生活を営んでいたことがうかがい知れる。



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