「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

柚餅子 十津川 奈良の味

外部資料
奈良県の秘境といわれた十津川郷は、長いあいだ交通に閉ざされて、昭和25年、6年ごろまでは、電灯もない「陸の孤島」と呼ばれた村落であった。十津川に沿った山道は細く険しく熊野、新宮まで続いているが、川の水をせき止めて猿谷ダム。風屋ダムができるにつれて電灯もつき、道幅も広くなって、今は観光地として開発され訪れる人も多く、泊まれる設備も整ってきている。
この十津川村の土産物として売られている「ゆべし」は、十津川の人たちの保存食として昔からつくられていた。
「ゆべし」は「柚餅子」と書き、字のとおりユズのもちである。ユズのヘタの方を少し切り、実を取り出して、中にソバ粉、みそ、もち米、カツオ節、サンショウ、シイタケ、ゴマ、大豆、落花生、コンブ、唐辛子粉を練り混ぜ、酒とみりんで味付けして詰め、蒸してから日に乾かし、わらづとに包み、軒下につるしておくのである。
山深い里の生活では、酒のつまみや弁当、お茶漬けに、各家ではなくてはならない重宝な食物であったのであろう。


本のある喫茶店 うのん
■住所奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡0742-43-8152
■✉honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.com

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