「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

奈良漬け 本場の味

外部資料

漬物は貯蔵食品として古くからあったと思われるが、景行天皇のころに、すでに塩漬けが行われていたとも伝えられている。今から千年余り以前に書かれた「延喜式」(宮中の年中行事の儀式や飲食生活について記載されている)の中に「糠漬瓜九寸 、糠漬冬瓜一石」などの文字があり、そのほかナス、ワラビ、フキ、アザミ、ナズナなどの山菜や桃、柿、ナシなどの果物が塩、酒かす、もろみに漬けられていたことも記されている。
かす漬けを、「奈良漬」というのは、奈良は古くから銘酒の産地で酒かすの味もまた美味といわれ、かす漬けの製法の発達が早かったので、奈良以外の土地でかす漬けがつくられても奈良漬といわれ、かす漬けの代名詞になり、「奈良酒」と共に珍重されたようである。
桃山時代に豊臣秀吉が京都で大茶会を催した際、茶事に香の物として奈良のかす漬けを用い、好評を得た。また徳川家康が大阪冬の陣の出陣の折に奈良に泊まり、奈良漬けを賞味して陣営より多量の注文をしたとも伝えられている。江戸時代には、白瓜のほかにナス、小型のスイカ、キュウリなどもかす漬けにされるようになっった。


本のある喫茶店 うのん
■住所奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡0742-43-8152
■✉honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.com


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