「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

奈良の茶粥 と茶飯

外部資料
茶粥は、「奈良茶」「奈良茶粥」ともいわれて、古くから大和の人々の常食となってきた。
「お水取り」で知られている東大寺二月堂の修二会の錬行僧は、毎年二月二十日から試別火にこもられ、満行まで精進潔斎の生活を続けられるが、毎日決まった食事の献立の中に「あげ茶」とか「ごぼ」、昼食に「茶飯」などの記録がのこされている。「あげ茶」とは茶粥の汁だけのもので、特別な呼び名が付けられているが、大和では千二百年前から、あるいはそれ以前から茶粥が食べられていたのである。
一般家庭では「おかいさん」といって、木綿の茶袋に焙じた粉茶を入れてたき出し、冷ご飯うぃ入れてたく。昔は、大和では、ご飯を晩だきにする家が多いので、このような方法で朝の冷ご飯を利用した。これを「入れお粥」といい、米からたく茶粥を「揚げ茶粥」といっている。
大和の茶粥は、さらっとしたのが特徴で、ご飯粒が割れるくらいまでたくと粘るので嫌われる。
「おかいさん」は季節によっていろいろの食べ方をする。冷ご飯の上にお茶代わりにかけたり、焼きたての「おかき」をジューンと入れたり、焼いたお餅にかけたりする。サツマ芋と一緒にたいた芋茶粥も捨て難いものである。

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