「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

奈良町と自然

奈良三山

高円山 春日山(御蓋山含む)若草山を古くから奈良三山と呼び、奈良の町はこの三山のふもとにうまれた町である。
高円山
奈良時代、大宮人たちの楽しい憩いの楽園であったことは万葉集に
ねもころに 物を念へば 言はむすべ せむすべもなし 妹と吾が 手携りて 朝には 庭に出でたち夕べには 床うち沸ひ  白妙の 袖さし交へて さ寝し夜や 常にありける あしびきの 山鳥こそは 峯向ひに 嬬問ひすといへ 現身の 人なる我や 何すとか
一日一夜も 離り居て 嘆き戀ふくらむ
此念へは 胸こそ痛め 其故に 情和ぐやと 高円の 山にも 野にも うち行きて
遊び往けど 花のみ 匂ひてあれば 見るごとに まして思ほゆ 
いかにして 忘れむすものぞ 恋とふものを


高圓の 野邊の容花おもかげに 見てっつ妹 忘れかねつも


とある。
これは大伴宿弥家持が坂上大嬢に贈った一首ならびに短歌であるが、高円山がいかに楽しい憩いの場であったかをうかがい知ることができるし


多加麻刀の峯の上の宮は荒れにけり
立たしし君の御代遠ぞけば


宮人の 袖ちけ衣 秋萩に 
にほひよろし 多加麻刀の宮
の歌で、この山に離宮のあったことも知ることができるが、都が平安に移った後は、平安時代初期に大安寺勤操がこの山に岩淵千坊を建立したが、その跡は不明 さらに年うぇお経ると奈良町の人々の生活にかかせない水と薪 食物の供給地となり 山岳仏教がこの山に 正暦寺 弘仁寺 といった古刹を育てている。
昭和35年依頼戦没者の英霊を送る大文字送り火もこの山でおこなわれることになった。
この山を水源として 岩井川 能登川がある。

本のある喫茶店 うのん
■ 奈良県奈良市七条1丁目11-14
Tel:0742-43-8152
✉:honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.com
https://sites.google.com/view/yakusijiunion

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