「うのん」の気象歳時記ブログ

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奈良の町色々 福智院町

この町に福智院があることから町名となったと伝えている。そのほか今西書院と称し国の重要文化財に指定されている貴重な建物がある。江戸時代福智院氏の住宅であったが大正13年今西清兵衛文氏がこれを買い求めら。室町時代中期を降らない遺構といわれている。片側入母屋造り、北側に軒唐破風がつき桧皮葺きで、中世の住宅の名残をとどめている。一説によると元興寺の禅定院の建物をここに移したともいわれている。
福智院 僧元昉創立の清水寺の跡ともいわれている。鎌倉時代の「沙石集」に「南都二地蔵ノ霊仏数多御座キマス。知足院・福智院・十輪院・一ノ地蔵ナド、トリドリ二霊験アラタカ也」とある。
寺伝には、鎌倉時代に西大寺の興正菩薩の開基とある。現在西大寺末となっている。本堂は鎌倉時代の様相を伝えているが室町・江戸時代に修理されている。堂内に木造の立派な丈六の地蔵菩薩坐像を安置している。「大乗院尋尊記」に建長6年(1254)6月22日福地蔵菩薩造立供養龍華院事務大乗院実相大僧正建立也」とある。この寺院に大乗院関係の僧侶の墓石五輪塔が多く保存されているのも、この寺院と大乗院との関係を物語っています。
一説にこの地蔵菩薩は奈良市狭川の福智之にあったのをここに移したともいえる。

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