「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

昨日から
「大和郡山の語り伝えたい ふるさと民話 稗田の村と広大寺池」のお話の紹介です。


聖徳太子さまは
あちこちの村を回っておられた。
「今日は、稗田の村に行こう。」
村人はため息をついた。
「どうしよう。お米がない。」
出されたのは
ヒエのご飯。
驚いた聖徳太子さま。
「どうしてこのような物を食べているのだ?」
「はい。ここは水が手に入らず
水が手に入らず、うまくイネが育ちません。
それでヒエを食べているのでございます。」
村人は申し訳なさそうに応えた。
「それは気の毒に。」

ヒエ、ってどんなものかな?
あら、あそこで、いのししさんが、
お話をしているよ。
ちょっと聞いてみよう。


「これがヒエだよ。
こめっちーがくるまえから、
人間は食べていたんだ。
さむくても、雨が少しでも、
よく育つ。」


お米っておいしいよなあ。
ぼく、お米だ~いすき。
もっと雨が降らないと
イネが枯れちゃうよ。」


村人は更に話し続けた。
「しばらく雨の降らないときは田んぼが枯れ、
水をめぐって、おおげんかでございます。」


「こらー。おれの水をぬすむな~~」
あわれに思われた聖徳太子さま
しばらく考えておられる。

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