「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

薬師寺の塀の古さが出てます。塀を眺めていても 寂れていた時代があったからでしょう

「7吉野の民話」から
「高見山の入鹿の首塚」
吉野は、山伝いに北は桜井市の多武峰、南は東吉野村の高見山に連なっています。
千四百年ほど前のこと。蘇我入鹿が国の政治を思うがままに動かしていました。見かねた仲大兄大皇子(のちの天智天皇)は何とかしたいものだと考えていました。多武峰の藤原鎌足も、中大兄皇子と同じ考えでした。藤原鎌足は、蘇我入鹿に気づかれないように中大兄皇子に相談したいと考えました。
ある日、多武峰で蹴鞠が行なわれることになり、藤原鎌足は、蘇我入鹿にあやしまれることなく中大兄皇子と会うことができました。ふたりは話し合い、蘇我入鹿をこらしめようということになりました。
そしてついに中大兄皇子と藤原鎌足は、蘇我入鹿をうちとることができました。蘇我入鹿は首をはねられました。首をはねられた蘇我入鹿は、首だけになりながらも、中大兄皇子と藤原鎌足を追いかけました。
入鹿の首が、逃げる中大兄皇子と藤原鎌足を追いかけるという話は、奈良県内のあちらこちらに伝えられています。吉野のお話では、蘇我入鹿の首ははるか高見山まで飛んでいったことになっています。
今も高見山の頂上にはお社があります。お社は飛んできた入鹿の首をまつっていると言われています。今ではこの高見山のお社は頭の神さまで、願かけをすると頭痛を治してくれると言い伝えられています。昔から吉野あたりの人たちは頭が痛いときには、高見山のお社へ願かけに行きました。そうすると不思議と頭痛が治るということです。

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