「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

今日は雨です。大池からの薬師寺も雨でかすんでいます。
この大池の護岸は昭和37年(1962年)までは素掘りでした。
しかし この堤防が崩れると薬師寺が被害を受ける その為に 国に話をして経費もらい水利組合の方々が自ら工事をしたと 地元の古老にうかがいました。

「吉野の民話」から
「伯母峰の一本足」
吉野郡に大台ヶ原という山があります。ここは、日本でもっとも多く雨が降るところで有名です。この大台ヶ原のとなりに、伯母峰という山があります。伯母峰には大和「奈良県)から熊野(和歌山県)に抜ける熊野古道が通っています。こんな話が伝えられています。
ある猟師が愛犬をつれて、伯母峰に猟にでかけました。そこで大きなケモノを見つけた猟師は、銃でしとめました。しかし逆に、ケモノに襲われそうになったので、命からがら「南無阿弥陀仏」と書かれた念仏玉を打ち込んで、なんとか助かりました。殺されたケモノは亡霊となりました。
数日後、大きなケモノの亡霊は野武士の姿になって、和歌山県、本宮町にある湯の峰温泉に湯治に行ったそうです。そして、宿の主人に、
「わたしが風呂に入っている間、ぜったいにのぞいてはいけない。」
と言って、約束させました。しかし、宿の主人が約束をやぶってのぞいてしまったので、ケモノの亡霊は、宿の主人を殺してしまいました。
のちに、ケモノの亡霊は一本足の鬼となり、伯母峰を通る旅人を食うようになりました。このため熊野街道は、誰も通らなくなってしまいました。
その話を聞いたお坊さんが、お地蔵さんをまつり、お経を埋め、この鬼を封じこめてしまいました。ただし、十二月二十日だけは人を自由に食ってもよいと、鬼と約束しました。
そのため、十二月二十日には、伯母峰を通ってはいけない。と言われるようになったということです。

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