「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
姥捨て山の話 3
背負うてもとうて行って、息子も泣き泣きお婆さんを連れていったら、その、背中に負われたたお婆さんが、あの、木の枝を一つずつ折って、そして、往き道のところへ落としていったと。それで、
「わしはもうこれで、もう捨てられて山で死んでしまうけえど、息子が帰る道がわからんようになったら困るから、息子のために、その、木の枝を折って道しるべを作ってやるんだ」と言う。その話を聞いて、息子はもう、とうとう母親を捨てるにしのびなんで、その、また母親を連れて帰ってきたと。

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