「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

コロナウイルス感染予防の自粛生活 その予防しながら社会生活が活発になってきて奈良西ノ京周辺にも人が来ていらしゃいますので この辺りをまたブログにしたいとおもいます。
まずは 奈良の観光パンフレットにもよく見る有名な風景から ここに来られる人はイベントの時以外は少なく ゆっくり風景に浸っていただけます。


「勝間田の 池はわれ知る 蓮無し 然言ふ君が 髭無き如し  
                  婦人  万葉集 巻十六 三八三五
いまの西ノ京の唐招提寺は万葉の最後の天平宝字三年(759)の建立で、寺地は右京五条二坊にあたり、もと天武皇子の新田部皇子(にいたべのみこ)の旧邸であった。皇子は天平七年(735)になくなっているからこれはそれ以前の歌である。皇子が勝間田の池の風趣に感動して、ある婦人に「水影濤々として蓮花灼々たり。可怜断腸、言うことを得べかたず。」
と絶賛したところ、その婦人がこの戯歌を作って吟詠したものという。あまりに手ばなしで絶賛するもので婦人(寵愛の人であろう)が逆に戯れて皮肉ったものであろう。皇子は事実ひげが深ったとも、あるいは無かったともいわれ、また蓮はたとえで、二人の愛情の問題だともいわれる。
その勝間田の池は邸宅からそう遠くないところにあったものであろうが、こんにちどこともわからない。薬師寺では寺の西方の通称七条大池をその池として伝えてきている。薬師寺の前から西に大池がある。池の西側からはすでに当時から建っていた 薬師寺 東塔 西塔 も影をうつし、金堂 東大寺大仏殿 遠くに春日山 高円山  菅原の里とはうってかわった西ノ京の閑雅な風趣が感じられ、このような池ででもあったと思われる。
若草山 高円山

×

非ログインユーザーとして返信する