「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「子供のための大和伝説」から
「大野寺の身代り焼地蔵」

近鉄の室生駅を下車すると、南方に彌勒の大石仏のほられてある屏風岩が見えます。
その対岸が大野寺で、ここの堂に身代り焼地蔵さんがまつられてあって、こんな伝説があります。
むかし、大野の郷土という村のさむらい、杉山平左衛門の侍女に、小浪という気だてのやさしい女の人がありますた。いつもこのお地蔵さんを信仰していましたが、ある時、杉山の家が火事で全焼し、それが小浪のしわざであるというけんぎがかかり、小浪は火あぶりの刑に処せられることになりました。
刑場にのぞんだ小浪は一心に地蔵さんを念じて 手を合わせていました。やがて炎々ともえ上がる猛火につつまれ、たちまち、クワッと光が放ったかと思うと、小浪のからだは一変わして、お地蔵さんの姿となりました。それと同時に、はらうか向こうの石の上に、手をあ合わせた小浪の姿が現れました。人々はこのふしぎなできごとにおどろきました。
小浪はその日から頭をまるめて妙悦(みょうえつ)という尼さんになり、一生を感謝念仏に送ったということです。


今もこの小浪がいた悦庵のあとが、この近所に7あるといいます。
また地蔵さんは、その時身代わりになれたので、すこし焼けていられるということです。弘法大師の作られたという立派な仏さんです。

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