「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの「うのん」から大和気象歳時記「木津川の祈祷念仏」

木津川の祈祷念仏 8月18日

外部資料 
空也上人によってはじめられた。一遍上人によってひろめられた踊念仏は、多くの人々が集まって金鼓を打ちならし、念仏を唱えながら踊躍し、念仏三昧の境地に達するもので、室町時代に入り、念仏が民衆の間に徹底するともない、都鄭を問ず大流行し、念仏踊となって盂蘭盆行事にとり入れられたり、六斎念仏となったりした。こうした踊念仏の一つのタイプが、木津川のムラにおいて祈祷念仏の名で伝えられている。
毎年八月十八日に、「二百十日の前祈祷」としておこなわれる。十八日の夜ムラのほぼ中心部にある薬師堂において、まずムラの人々が般若心経を唱え、円覚寺住職が大般若経理趣分および回向文を読誦する。それが終わると年頃(ねんにょ=五境内から一人ずつ選ばれた世話役)から供えられた御備を下げて、堂内で一同共同飲食する。
つぎに堂内中央に大太鼓を据え、太鼓打ちがこれを打ち、二名の男が足をあげ手を振りまわして踊りながら鉦と木魚を叩き、太鼓の周囲を本尊に向かって半円形に往復する。この間、まわりの男女が初めは駆け合いで、
 男 ヨオ なーあんぶつ なーんぶーつなソレ
 女 なーあんぶつ
を三回繰り返し、そのあと男共いっしょに「ヨオ なーむあみだあ ハハハ」と八回くりかえして抑揚をつけながら詠唱する。一通り踊るとふたたび踊手をかえてまた繰り返す。こうして踊念仏が終わると「大踊」として、薬師堂外の広場で盆踊りが盛大に行われる。

■住所 奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡ 0742-43-8152

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