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今年もあと僅か
#大神神社の繞道祭(にようどうさい)御神火祭り

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1月1日
大神神社は日本最古の神社として知られ、大物主命をまつる三輪山を御神体山という。世に三輪明神といい平和の神・福の神・薬の神としてあがめられている。繞道祭は年の初め1月1日午前1時から古式によって執行される神事で、明和3年(1766)の「神事勤行日記」には「正月大元旦、例年之通、後夜之神拝、天下泰平之御祈禱始」とあり、江戸時代には後夜の神拝と称し天下泰平を祈ったのである。明治13年の「大神神社儀式」にも後夜とあり、繞道祭とは御神火をもって境内諸社を繞るところから出た名で今は御神火まつりといっている。神社では12月15日から大松明の作成にかかり、長さ8メートル(二尺五寸)「まわtり1.7m(五尺)の二本、これを先の入道、後入道という。中松明は長さ3メートル(一寸)まわり1メートル(三尺)の二本と、小松明には御幣・しめなわ・うらじろ・みかんなどをつける。現在は齋庭でつくるが昔は社家が潔斎別火してつくったものである。24日の朝、すすはらい式をしてから神餞松明を神前に奉献する。
1日の午前零時に宮司が三輪鳥居の奥で火璲杵(ひうちきね)と火燧臼(ひうちうす)を切り出して、三輪鳥居の内左右の灯籠の御神火を点ずる。午前1時に神鼓を合図に宮司以下の神職が斎庭に集まって拝殿し、修祓・献饌・祝詞秦上・玉串拝礼がすむと、神域の灯火を全部消して浄闇の中を鳥帽子、狩衣装の神職二名が小松明各一本ずつ棒持して拝殿に進み、神門三輪鳥居前の御神火を小松明に移し、拝殿の中を通って大地におろされた大松明と神餞松明に移火される。午前二時、大松明に移された御神火を持っている氏子たちが各自の火縄にあらそって移す。その御神火は各自の家に持ち帰って神棚の献灯や祝火とする。大松明と神餞松明は二十数名の白丁がかつぎ権宮司以下祭員・郷中氏子・崇敬者」が列をつくり午前2時を出発し、1神宝社 2天皇社 3日向社 4大行事社 5活日社 6盤座社 7狭井社 8貴船者 9桧原社 10富士社 ⒒厳島社 12神御前社 13綱越社 14若宮社 15久延彦社 16琴平社 17御誕所社 18祓戸社の摂・松社十八っか所を巡拝する。神餞松明一本は御神火授与のために斎庭にのこされる。
三輪山のふもと八キロメートルを先導狩衣一名、太鼓白丁二名・大松明(先入道)白十二名・神餞松明白丁二名・神餞唐櫃白二名・祢宜狩衣供奉斎員狩衣数名・大松明(後入道)白丁十二名と郷中氏子崇敬者・神社警備員が小松明をもって随行する。摂末社では大松明を捧げ献饌・祝詞そ奏上・玉串拝礼、撤饌の順で祭典が執り行われる。
明治45年から新暦でおこなわれてきたがそれまでは旧暦で行われた。江戸時代中期には摂・末社八か所を巡拝したので八か所めぐりの名があった。昭和44年度より大松明は長さ2.1メートル、直径16センチの小型となり、一人でかつぐように改められた。

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