「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

奈良の伝説 春日野

奈良の三条通りはメインストリート。
平城京の三条大路にあたる。この道を東に向かう坂道の南側に猿沢池が見える。周囲360メートルのささやかな池、興福寺の放生池としてつくられた池で、昔から
水三分に魚七分、すまず、にいごらず、でずいらず、かえるわかず、もはえず
と七不思議が語られている。

外部資料

外部資料

この池の東の岸には 衣掛柳があり、西北畔の道を隔てた一角に小さな祠がある。道に面した朱塗りの鳥居の奥に、祠が後ろ向きに祀られているという珍しい神社である。これが采女神社で、祭神は事代主命または采女命と伝えられている。文武天皇に仕えた采女が、帝の寵愛の衰えたのを嘆き、ある名月の夜、この猿沢池に身を投じてしまった。そのとき衣を掛けておいた柳が、衣掛柳である。これを聞いた帝がたいへん不憫に思い、池のほとりに社を建てて采女の霊を慰められた。初めは池に向かって社が設けられたが、采女の霊は我が身を投じた池を見るにしのびないと、一夜のうちに池に背を向けてしまったので、祠が後ろ向きにおなっているという。

■住所奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡0742‐43-8152
■✉honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.com

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