「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「紀州の龍神民話」から
木地師
昔、木地師がおったわな。それはそこのリスケゴモリっていう籠りにおったわ。そこに今でも木地小屋があってよ、そこには大きな広い盆地があんのや。そこに木地師がおった。
橘川のリスケゴモリに、まん中に塚があって、そこに推喬親王の守り神であるところの榊を植えてあるんや。
リスケっていうのは、四国か小椋一族が推孝親王として、こちらへ来たわけや。それがそこに住みついたわけや。木地師が住みついたのは、はっきりしたことはわからんのやけど近世中期、徳川中期やとおもてんのやけど。
木地師で小椋一族は見識が高かったんや。だから一般農民とは付き合いが悪かったんや。今でもお墓があるし、推喬親王をまつっている塚の上に植えてある榊を切ると、腹痛が起こるっていうことや。
この部落にあった木地屋は小椋一族じゃないただの木地や。
手谷にある木地小屋の木地は普通の木地や。ドクロや、傘の。小椋一族の作っとんのはよ、ほんまいうたら高杯を作らなんだんやがよ、神さんの供えるよ。ところが、生活のためにはやっぱりそれだけではいけんさかいっていうて、盆作ったら,そえが海南あたりへさして行ったんや。それを海南で塗られたんや。

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