「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「紀州の龍神民話」から
瀬戸の滝の蛇(じゃ)
いつの昔や知らんのやけどなァ。大昔のことやけど、ものすごい旱魃があってからのう。これじゃどうもならんということで、雨乞するのによう。柳沢という谷の奥の瀬戸の滝に雨乞をのう、したんです。山伏かお坊さんかそこのとこはっきりせんのやけどのう、たのんで、村の人もいって、ものすごうおがんで、雨乞してたら、大きな大雨降ってきてよ。その時滝壺からニョウと九寸五分を口にくわえてよう蛇の主がよう、でてきたことで、
「あのう、導主を見ましたか」
と村の人は坊さんに聞いた。坊さんは、
「見ました、見ました」
と言うたそうなァ。
九寸五分を えた大蛇は主やったそうなァ。
雨乞いのおかげで皆生き返ったという話じァ。

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