「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「紀州の龍神民話」
狼のお礼がえし
ここでの話とちがうんで、忠次さんの嫁さんのおかあさん、おみねさんいうんやけど、奉公にいたあった時の話で、奉公先は十津川の金持ちの大きな農家やけど、あるとき狼が病気になって、そこの家の灰納屋へ来てねよったらしいんやのう。主人があの狼病気やさかい、食べもん持っていってやりやってんけど、見てるときは食べんのやけども、明けの日いったら入れもんがからになってるんやとう。
しばらくして、狼の病気もなおって、狼はかえっていったらしいんやけども、ほいたら、冬のある日、朝起きてみたら、その家のかどへ大き猪をもってきて、コロっとおいてあったてんとう。なかなか、かしこいことをするらしいいうて、狼のお礼がえしやのう。

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