「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「てんりのむかしばなし」から
「車返し」
天理市の田部から川原城に通じる奈良初瀬街道に"車返し”というところがあります。
この地名の由来については、いろいろの説があるようです。
昔、桓武天皇の御代征夷大将軍・坂上田村麿が車に乗ってここを通りかかりました。するとどうしたことか、にわかに車が泊まり、あともどりをしました。困った将軍は、進めるように命令してもどうしても進むことができません。途方にくれていた将軍の前を、一人の白髪の老人が通りかかりました。将軍はその老人にことの次第を話すと、老人は占いをたて、しばらくして、
「この車の動かないのは、この地から西の方にある、八条村「現在大和郡山市八条町)の管田神社の社殿が東を向いておられ、その前を甲冑で通ろうとするからからだ」と占いました。そこで将軍は、人をつかわして、社殿を南向きに変えさせました。すると不思議なことに車は前進はじめたということです。
それからこの地を、"車返し”というようになったと伝えられています。この伝説の管田神社は、事実この車返しから約4キロのところにあって、南を向いておられます。その時に南向きにかわったのか、さだかではありません。

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