「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「子供のための大和伝説」から
「ごんじゃの穴と五八寸」

宇陀郡室生村大字小原の仏ガ谷に、ごんじゃの穴という所があります。直径1メートルぐらいの奥深い洞穴で、大蛇がすんでいた所といわれています。
ある時、村の人が川辺に下りて、この穴の付近でグミを取って食べていますと、足もとに大きな松の木が横たわっていたので、その人はこれに登ってグミを取ると、にわかに登っている松の木が動き出しました。村人はびっくりして、よく見ると、これは松ではなくて、大蛇でした。そして、その大蛇はそこの洞穴へ入っていってしまいました。それからこの穴を「ごんの蛇の穴」といい、その土地の名も、「ごんじゃ」と称するようになりました。
今でもこの辺に五八寸という蛇がいるということです。太さ五寸(十五センチ)長さ八寸(二十四センチ)の大蛇で、山の上からころがってくることがあり、これを見たものは大ていびっくりして病気になるということです。この五八寸は上笠間にもいるといいます。

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