「うのん」の気象歳時記ブログ

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「子供のための大和伝説」から
「小倉の川尻地蔵」

都祁村の小倉の字川尻という所に、康永元年元年十月、日願主比丘頼円という銘のある川尻地蔵さんが祀られています。(康永元年は北朝の年号で633年前)大工坂原の何とかいう人の作ですが、残念ながら、石大工さんの名が読みにくくなっています。
この小倉の今岡という歯医者の先生が、たくさん民族資料を集めておられるのでそれを拝見に行った時に、この先生に、この地蔵さんを拝みました。地蔵さんのかたわらには大きな草鞋がかかっていました。
ここは、むかしはお伊勢参りの道すじでしたので、今でいえば交通安全の地蔵さんとして、あがめられていましたので、草履や草鞋をここへお供えしたのでした。それでまたお伊勢参りの人で、途中草鞋が古くなると、ここに供えてある草鞋をいただいて、はいてゆく人もあったということです。
いまは、この地蔵さんの身体が幾つも割れていて、セメントで修理してありますので、粉骨砕身の地蔵さんだといわれたりしています。
この地蔵さんには、土地がら小倉の凍豆腐に関係のある伝説があります。
むかし、ある人が凍豆腐がどうしても凍らないのに困って、どうにかよく凍らないのに困って、どうにかよく凍らないのに困って、どうかよく凍りますようにと祈願して、地蔵さんの境内を掃除したりして、きれいにしていますと、その翌日、豆腐がよく凍ったといいます。
また、庄屋の杉本武助さんが高野山へ凍豆腐の製造を習いにいっての帰りに、小倉までもどってきて、豆腐を道でこぼしていました。地蔵さんに願をかけた翌日、こぼしたところへ行って見ますと、きれいに豆腐が凍っていたということです。それから杉本さんは小倉の凍豆腐を始めたといいます。

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