「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「子供のための大和伝説」から
「三輪山の九百九十九谷」



三輪山には、現に九百九十九谷あるといいます。元来は、千谷あるのですが、最も大きな一つの谷を、神さまがかくしておられるのだそうです。そして、ここの神様は蛇体だというのです。山の中の古い木を切ったりすると、たいへんな罰があたります。
むかし、付近の人が、ひそかに山に登って、木を取って帰ろうとしますと、急に黒雲がわきたって、あたりをつつみ、一匹の大蛇がおどり出て、ついにその人の命を取ったといいい伝えられています。
また三輪山の明神さんは、拝殿ばかりで本殿がないが、山を八まき半する大蛇がご神体であり、山には千谷あるけども、九百九十九谷より見つけたものはありません。千谷目の谷に、その大蛇が住んでいるのだというのです。
また、三輪山には谷が九百九十九ある。実は千谷あるが、谷が千ある山には大蛇があらわれるから三輪の神様が、社殿で一つかくしていられるので、普通に九百九十九谷というのだそうです。

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