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高原の法悦祭 8月7日から16日

外部資料

川上村の土地柄は、さきに後南朝自天王をまつる「お朝拝式」で紹介したごとく、格式の高い古風な行事であるが、ことに高原区では品格の高い数々の行事がとり行われていることは注目すべきである。
この区独自の朝拝式と御南朝忠義王をまつる行事としては毎年2月福源寺での初祈祷が十二人衆で執行、旧暦7月16日 17日蔵王儀式と役行者をまつるこの地特有の年中行事がある。ここに述べる「法悦祭」はうら盆行事の一つでもあるが、他の地のそれとは意味内容を異にしているものである。
大字高原は川上村のほぼ中央部、大峰山脈を西に負い、吉野川の清流っを見下ろした、名の通り高原の仙境である。法悦祭は氏神神社とその隣りの安楽寺を中心として行われる行事。
この祭りについては二つの由緒が伝えられている。一は、推喬親王の上覧に供したことに始まるという説。親王は五十五代文徳天皇第一の皇子で、歌人 詩人として知られており、天皇は皇嗣に予定されたが、摂政藤原良房をはばかって果たされなかった。そこで親王は薙髪されて叡山のふもと、小野の里に籠居、小野宮とも称されたが、貞観年中(およそ千百年前)この高原に潜居せられた土地の人々は岡室御所と尊称した。
二は、六十二代村上天皇の天徳年間(およそ千年前)悪病が流行したので、里人が交代で垢離とりで身を清め、氏神社殿と安楽寺を清浄し、病魔退治の祈祷を修したはじまるという伝えである。おそらくこの二つを合わせて行われてきたものである。
行事は簡素化されてきている。
古式になぞなえると、参加の主体は19才からあ25才までの青年男子 再建された安楽寺本堂に集合するが 遅刻すると除名 区民権もなくなるという 厳しさである。


■住所 奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡ 0742-43-8152

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