「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「伯母峰の一本足」
そねして、それが湯の峰がいいな、湯治に行とったちゃうんやな。ほいで、
「わしが湯入っとる間は、絶対人に見せんな」
ちゅうて、ほいでお前、人にその見るなし、誰も見にくんなちゅうて、へてひとり湯の峰の温泉で療養しとったの。それをその、いまのある人がひょっと見たらしわ。ほいだらその、背中へ笹がいっぱい、笹の葉が生えとったちゅうんわな。ほんで、こらえらいこちゃうて、なにしたら、
「見られたからにはしゃあない。実は伯母峰でおった一本撃つたれてんて。ほんで、
「なんとかしてこの傷なおして、その伯母峰へ向けて行て、その撃つった。そのなにを、西原を、まあ天ヶ瀬の西原が、それを、その、呪うんや」ちゅうたよってに、そらあかんちゅうことから、一気にその、こっち何けて飛脚来たんかしらんけど、来て、
「まあ天ヶ瀬のそのなにを、鉄砲祭れ」と。
鉄砲さえ隠したら、来いひんやろて、鉄砲祭れて、祭ったるて。
それ言い伝えなって、さあ、それ事実見たことないけどな、火縄銃や、昔の種子島ちゅうやっちゃ。それを、その、果ての二十日に汗かくちゅうてやな、果ての二十日に撃ったんかして。

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