「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「かいねか、とちがゆか」
あんたがまあ、おうちへお客さんに来るわね。へたら、その、来て、
「うちぃ泊めてくれ」言うて、
「泊まってくれ」言うて、まあ、こうやって休んどるわ。それから、あんたにお腹すいているやろうからと思てな、
「あんたお腹すいているやろし、お夕食のまわりせなならんが、今晩、かいねーにするか、とちがゆにしますか」いうてたんねたわけや。
そしたら、
「かいねーにします」て、かいねーちゅうたら、もうすぐに寝ぇるよって、米のおかいさんやちゅうつもりでな、かいねーにしますて。
へたら、なんぼたっても、十二時になっても、
なんいも食べさしてくれへん。お腹すいてきたよってに、
「なにか食べさしてくれんか」言うたら、
「姉さん、かいねーにするて言うたやないか。かいねーていうたら、そのまま寝ることや。
食べんと寝ること、かいねーて言うね」てね。
何も食べんと寝ること、かいねーて。

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