「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「子育て幽霊」
(お墓から)木の葉かきわけて出てきて、つけて行ったら、また木の葉かきわけてはいとったいう話。
 お墓で赤ん坊が泣いて、雨も降ってきて、不思議に思うて、明くる日お墓へ行ってみたら、うずめたところの木の葉がかきわけられてあったという話は聞いたなあ。

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「山の神と海の神の争い」
たわごとみたな話やけど、山の神さんと、その、海の神さんとのものの言い争い合いになったらしいわ。数でいこらて。その、こっちゃは桜や桃や梅や言うて、杉や桧や松や言うし、海の神さんがもう、その、なんでいたらしいわの、魚の名でくんねて。海の名も、その。
へたら、その、山の神さん、そのくらい器量の悪い女子やってんけど、なんやかやすごかったらしわ。足らんともやさかいに、今のさるすべりて、百日紅ちゅうて、赤い花咲木あるやろ。あれは三つないてんが。さるたてんて初め言うといて。猿でも滑るてんでさるたてんて。ほて、さるすべりて言うて、三つも名言に、お前、なんやかや言うたけど、最後に出ったの、今のおこぜいう魚あるやろ、あれ一匹で負けてんて、山の神さんに。
ほんで、そのおこぜをな、わしらきょうび売んに来んけどよ、おこぜを、その、参ったら喜ぶんやいうてな、そのなんで、数で負けて、おこぜちゅう魚持って参るんやて。そういうように言っとた。そらまあ、聞きつたえな。

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「かいねか、とちがゆか」
あんたがまあ、おうちへお客さんに来るわね。へたら、その、来て、
「うちぃ泊めてくれ」言うて、
「泊まってくれ」言うて、まあ、こうやって休んどるわ。それから、あんたにお腹すいているやろうからと思てな、
「あんたお腹すいているやろし、お夕食のまわりせなならんが、今晩、かいねーにするか、とちがゆにしますか」いうてたんねたわけや。
そしたら、
「かいねーにします」て、かいねーちゅうたら、もうすぐに寝ぇるよって、米のおかいさんやちゅうつもりでな、かいねーにしますて。
へたら、なんぼたっても、十二時になっても、
なんいも食べさしてくれへん。お腹すいてきたよってに、
「なにか食べさしてくれんか」言うたら、
「姉さん、かいねーにするて言うたやないか。かいねーていうたら、そのまま寝ることや。
食べんと寝ること、かいねーて言うね」てね。
何も食べんと寝ること、かいねーて。

薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

「川上村の昔話」から
「くさかった」
お爺さんとお婆さんがおってね。お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行って、お爺さんは山でおならこいてね。プッとこいたんやて。ほいで、
「くさかった」って帰ってきた。
柴を刈らずにくさかった。



本のある喫茶店 うのん から今月のお知らせ

4日(木)は臨時休業
6日(土)午前中は 歴史の勉強会のため 午後からの営業になります。

春の新作作ってみました。試作品です

薬師寺近くの うのん から 如月のお知らせ

今月のお勧めです
春を告げる 二月堂のお水取り と親しまれている行事 春を待つ思いは今年はいつもより強いです。