薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記
「川上村の昔話」から
ほととぎすとうぐいす
ほととぎすていう鳥はな、あの、うぐいすに卵を暖めてもろて、かえしてもらうんでしょ、ひなに。なあ。ほんで、うぐいすに思いがあるわなあ、ほととぎすは自分が子供育てへんださかいに。自分の子供を。なあ。ほんで、うぐいすの声も出さんとあかんということやね。自分の声もうぐいすの声もなあ。ほんで、八十八声の声を出さんことにゃあかんちゅうねやろうな、ほととぎすは、ほんで、ええ声になるということやからな。あれは怠けもんやさかい。自分でよう卵かえさんちゅたなあ。