薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記
心念寺の「「雨乞い祈祷お地蔵さま)③
外部資料
こうして「お地蔵さま」を中心にした長い行列は土けむりの上る炎天下の道を東新堂に向い次いで新屋敷と廻りながら お念仏をとなえ続け行かれました。
そして、行列もやがて 三輪をさしてもどりの道にさしかかった途中のことです。今まで雲一つなく明るく晴れ渡っていた三輪山の上に急に黒い雲がたちのぼり、にわかにあたりが暗くなったと思ったその時です
おおつぶの雨がざっーと一行の上に降り」かかりました。
「雨だ」「夕立だ」人々は踊りあがりお念仏の声は雨音を消すほど一層大きくなりました。
この雨のおかげで、あれほど乾いていた田圃や畑にも水がたっぷりそそがれ一ヶ月ぶりに水をたっぷりすって土も黒い色にもどりました。そして稲も野菜もやっと生き返りました。