「うのん」の気象歳時記ブログ

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薬師寺近くの うのん から大和気象歳時記

大和の古文化財と気象
校倉造りのなぞ

外部資料
正倉院に限らず一般に宝庫は三角財の積み重ねのような恰好をしたものが多い。この特殊な建築構造に対して、後世の人々は、防湿建築法だと言い伝え今日大部分の人々はそれを信じている。
湿度観測の結果、正倉院聖語蔵(校倉構造)内でも、また現宝庫内でも、さらに校倉構造でなお新宝庫内でも全く一様に湿度の日変化はほとんど認めらえない。外観構造が異なっていても、内部はヒノキ材の木箱とななせる同一構造をもったものである。したがって、外気が多湿になった時、三角財が膨張して角材と角材との隙間を閉じ多湿空気を庫内へよせつけないという言い伝えは、違うと思われる。
ここに木箱内の湿度一定である考えが出てきた。すなわち、木材は多孔性の繊維を有しており、これがために、庫内が多湿になれば繊維内に水蒸気を吸収し、湿度が減少すれば繊維内の水蒸気を放出するという機構である。木材繊維のこのような性質が箱内、すなわち庫内の湿度を一定に保とうとする、というのが恒湿作用である。

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大和の古文化財と気象 気流



気温の一年間の変化の方は、日変化とは大分様子が違っていて、庫内でもかなり顕著な年変化を示している。すなわち庫内でも、八月ごろには30度前後の最高気温を示し、1月下旬から2月上旬にかけて0度近くの最低気温になる。ただ、わずかに庫外より最高気温は低く最低気温は高いだけで、その起こる時期については庫内外の差は全くない。一年間全く気温差が少ないということが御物保存に最適であるか否か、この結論はそれほど簡単にはいかない。
その理由は気温年変化がかくも大であるのは、気象上いかなる機構によって起こるかを解明することによって氷解されるからである。庫内の気流観測をおこなうと、ほとんど空気の動きの認められないほど小さいものである。しかしこのような短時間の観測で気流の動きが小さいからといって、庫内の空気は静止に近い、と判断するのは早計である。いかに微弱な気流であっても、長期にわたると、庫内外の気流交換の行われることが理論的に証明できる。
気温変化が外と同様 おおきいのは新鮮な外気がたえず流入して、庫内の空気を清浄に保っていることになる。そのため保存適性であって 御物保存の膨張 収縮も緩やかにおこなわれていて 破損など起こらずに保存されている。

■住所630-8053奈良県奈良市七条1丁目11‐14
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■✉honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.com

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大和の古文化財と気象②

外部資料
庫内に宝物を保存しているが どうのような状態か?
庫内の気温日変化は非常に小さい。普通の気温は一日中でも最高気温と最低気温との差は相当大で、天気がよければ15度以上にもなることは珍しくない。ところが宝庫内では2度程度に減少する。これは庫外の気温変化の状態がそれほど直接に庫内に影響しないことをしめすもので、気温変化の幅が小さいほど御物保存に好結果をもたらすだろうとの観点からすれば、好ましい結果である。
なぜならば気温の昇降によって、物資は膨張や収縮をくり返し、物資は破壊するからである。なお最高や最低の起こる時刻は、庫外に比べて約10時間遅れている。これは明らかに庫外の影響がごくわずかだけしか庫内へ及ぼさないことを物語るものである。
以上のように新宝庫内は一日一日のはげしい気温の変化をある程度遮断して、御物保存に好適な気温条件をかもし出している。



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古文化財と気象
大和は歴史の国であるので、古文化財が至ところにあり、その宝庫であるといえる。これらは古文化させ財は永久保存さるべきものであって、保存と気象との関係はどの程度に結びついるのか?

一般に物資を保存する館内の気象のうち、保存に関係するのは気象と湿度だといわれている。しかし保存する物資の種類によって、種別によって、両気象要素の関連性は変化して、なかなか複雑である。
たとえば、刀剣などのように金属製のものと、衣服や、羽毛のような繊維姓のものとでは、保存適性の発生条件が当然異なる。ところが、いかなる気象条件が最適かという問題になる。


古文化財保存問題中の白ビは正倉院の御物である。千二百年余も保存されてきた最大の理由は火災の起らなかったことで、このために保存の任に当った人々は、人知れぬ苦労を幾世紀も重ねてこられたことだろう。

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外部資料


お天気 #ことわざ
お子様も楽しめることわざです。
①梅雨明け後 10日は良い天気
②消えない飛行機雲は24時間以内に雨
③夕焼けの翌日は晴れ 朝焼けの日は天気くずれる。
④東の雷 雨ふらず
⑤冬 雷の大ひびきあれば、大雪のまえぶれ
⑥朝虹は雨 夕虹は晴
⑦南東からの雲は 24時間以内に雨
⑧暑さ寒さも彼岸まで
⑨彼岸の入りに天気よければ 中日は雨
⑩台風は夕方から真夜中に上陸しやすい
⑪黄色い夕焼けは強風のまえぶれ
⑫星がキラキラまばたけば翌日風強く晴天
⑬朝霧のでる日は晴天
⑭櫛がとおりにくい日は天気くずれる
⑮子供のふつでない”はしゃぎ”は天気変わる
⑯すずめが朝早くさえずれば晴れ
⑰すずめが鳴きだせば雨はやむ
⑱雨蛙がなくと雨
⑲蚊ばしらが立てば雨が降る
⑳つばめが低く飛ぶと雨
㉑ひばりが高く飛ぶときは晴れ
㉒朝 クモの巣にかかった水滴はその日が晴れ


ことわざはどうでしょうか?
楽しんで観察してみてください。

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