「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

大和の 味 大和西瓜

外部資料

原産地は熱帯アフリカといわれている。我が国に伝来して、戦国時代には大和平野に広がったとのことである。ローマを経て、「海のシルクロード」を渡り、琉球(沖縄)から薩摩(鹿児島)、大和へ渡ってきたとの説である。西の方から来たところから、「西瓜」、また水分が多く、英語のウォーターメロンから「水瓜」と当て字が用いられている。
初めはウリとして野菜扱いをされ、あまりおいしいものではなかったが、明治の末期に奈良県農業試験場で本格的に栽培の研究が行われ、品種の改良を重ねて、強健で豊産、品種の良い、おいしい「大和スイカ」の名が全国に知られるようになったとのことである。
戦前までは大和平野は一面スイカ畑で、初夏に果実が大きくなるころ、スイカ泥棒を見張る番小屋がところどころで見られた。今はイチゴのビニールハウスに変わったとはいえ、昭和61年度は245ヘクタール、6320トンの産額があったとのこと。
大和スイカの種は今も全国各地から求められ、それぞれの地方で別名がつけられている。
奈良の「奈良漬け」には直径6センチくらいの小さなスイカが用いられているが、一番成りを大きくすると後のものがだめになるので、これを摘み取って奈良漬けにする。

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