「うのん」の気象歳時記ブログ

薬師寺近くの小さな本のある喫茶店

宝剣小狐丸 石上神社

外部資料

布留に昔、一人の婦人がいた。冬に菅田の森を通ると、一匹の小狐が子をかかえながら、乳がなくて困っているのに会った。婦人は狐をあわれんで、毎夜そこに通って小狐に乳ををやった。狐はそのお礼に一口の剣を婦人に贈った。この剣は、狐が刀鍛冶の弟子に化けて向こう槌を打ってつくったもので、のちの宝剣小狐丸と名づけられた。婦人は狐の助力により、この剣をふるって大蛇を退治し、剣を布留明神に奉納した。小狐丸は今も石上神宮の神宝中にあり、この剣を抜くと小狐の走る姿が現れるという。

■住所奈良県奈良市七条1丁目11-14
■℡0742‐43-8152
■✉honcafeunon.nara.nisinokyo@gmail.co

布留石上

外部資料
今の天理は布留石上といわれている。
「石上布留の神杉神さびし恋をも吾はさらにするかも
とあるように、神秘の山之辺の里であった。
昔、布留川の上流から一口の剣が流れてきた。触れるものは石でも木でもみなスッスッと切った。それが川端で洗濯していた一人の女の布にまといついて留まった。それを神として祀ったのが布留の明神、今の石上神宮のはじまり、布留の地名もそこからきたという。
また、昔、布留に一人の若者がいた。父の病気平癒を祈って、毎日信貴山へ跣足参りをしていた。そのときいつも途中で休む竜田の茶店の女に恋慕された。男は妻があるので女を避けていたが、女は男の後を追った。若者は八条の菅田神社(大和郡山市八条町)まで逃げ、社の後ろの松の木にのぼった。松の木は一夜にして大木となって男を隠したが、木の下の水に男の姿が映り、女は男が身投げしたものと思い、自分も身を投げて死んだ。若者の隠れた松は、一夜の松とよばれている。

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業平道

在原業平にまつわる伝説はきわめて多い。櫟本の東南方、天理市別所の小字ナリヒラには業平溝があり、井筒井というものもある。これも河内姫の身を投げたところろいうし、同じところに業平道・烏帽子すて塚というのもある。また、天理市田部町にクラガリというところに業平が河内姫から逃げてここまでくると、突然くらがりになったので、うまく身を隠すことができたという。

外部資料

外部資料

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在原業平が河内の高安にいる姫のもとへ通ったという業平道は、今もな切れ切れなあがら細ぼ歩と残っている。これは昔、大和東西に結ぶ重要な古道であった。この道は在原から西へ、鉾立を通って法隆寺前を通り竜田川を渡り、生駒山脈を越えて河内に入る。

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在原神社

外部資料


昔、河内姫が長谷寺に参る途中、在原寺に水を飲みに寄り、水を飲みに寄り、水を汲んでくれた在原業平と恋仲になった。その後、業平が河内姫に会いに行ってそっと家をのぞくと、ちょうど食事中で、姫が父の給仕をしながら、ほこりのある畳の上に落ちたひとかたまりの飯を、手づかみで拾って口に入れた。業平はこれに愛想をつかして逃げ帰ったが、これを知った姫が業平の後を追った。
業平は在原寺の柿の木にのぼってその身を隠したが、その陰が下の井戸に写っていた。

外部資料


姫は井戸の中をのぞいて男が身投げしたものと早合点し、後追いのつもりで井戸に身を投げて死んだ。今、在原神社境内にある井戸は業平姿見の井戸の跡だという。

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弘仁寺

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清澄の里に十三参りで有名な弘仁寺がある。
弘仁五年(814)に小野篁が嵯峨天皇の勅使で建てたというで、その年号をとって寺名とした。嵯峨天皇の夢枕に一人の老人が立ち、
「奈良の南に七仏舎利山がある。もろもろの仏があらわれてお経の声が絶えない。ここに堂舎を建てて衆生を利益されたい。」
と言った。天皇はさそっく諸臣に尋ねると、小野篁が、
「奈良の南に不思議な霊山がある。毎夜、光明を放って見る者はみな敬信の念をおこす。夢の山はこの霊山でしょう。」
と申し上げた。天皇はさっそく寺を建立された。それが光仁寺である。虚空蔵菩薩を祀り、十三参りとて十三歳になると虚空蔵さんに知恵をいただき詣る風がある。虚空蔵山の西に菰池という池があり、そのすぐ西を南北に走る野道がある。鎌倉時代の古図に「大道」とあり、近年まで、「奈良道」とよばれていた。この道が古代の山之辺の道であるといわれている。

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